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2014-12-05

その10:絹の劇的ビフォー・アフター

ついに、2桁の10回目に突入しました。
今回は、一度織り上がったものを、ヒッコリーの迫さんに見ていただきました。その前におさらい。
前回は、織り終わった状態でした。そのままではバリバリに固くて使えないので精練処理という加工をします。

□精練について
(書くのが難しいので、ちょうどよさそうなサイトの言葉を引用します)

精練とは、セリシンとフィブロインの2重構造である絹糸のセリシン部分のみを取り除く事をいいます。産地や取れた時期によっても異なりますが、絹糸(この場合、正絹と呼ばれる家蚕糸を指します)は、概ね卵の殻のような白色をしています。(←補足:これがいままで工場で織っていた時の白い色のことです)
この絹糸のセリシンを取り除くことで、(補足:即ち精練するということ)艶の無い白色から、光沢が非常に素晴らしい白銀色へと変化し、同時にドレープ性の優れた柔らかい風合いが生まれます。精練済の白銀色をした絹糸の上から染色致しますと皆様がイメージされます絹製品へと仕上がるのです。

そして、この精練加工すると25%程度重さが減ります。脱皮したみたいな感じですね。簡単にやせられてうらやましいです。。。

生地でこの変化を見てみましょう。
これがビフォーです(精練をする前)
カメラマン(私)の腕が悪く、いい色がでていませんが、バリバリに固く、艶もありません。濡れ緯で織っているので地締りはとてもよい状態です。

ここが精練加工するところ(2014夏の写真)
五泉の織物は五泉精練の技術によって支えられています!
この精練の技術も、扱う生地の種類により若干異なります。五泉精練は五泉産地の品物を最適な状態にする技術があります。
よって、五泉精練はまさに五泉産地の生命線なのです!!

これがアフター。

写真がうまく撮れていませんが、ふんわり感と光沢がでていませんか?

精練前と精練後の生地を、両方もってヒッコリーの迫さんを伺いました。
(たしか)第一声が、「すごいですね!!、きれいですね!!」

非常にありがたかったです。
こちらとしては、当初のデザインに近いのでは?とは思いながらも、やはりコンピュータ(illustrator)のデータと同じレベルで実現するのは無理なので、その辺の期待に対する結果がどうなのかな??と大変不安でした。

いつものように、
具体的にどうする~ とか、
いつまで~ とか
決めませんでしたが、

迫さん: Facebookなどでこの生地を使ってみたいかたとか、回りに色々意見を聞いてみよう
わたし: ポケットチーフなど ちょっと形にして評価できるものを試作品としてやってみますね

ってな感じで終わりました。
この生地は迫さんの唯一無二のものだし、この生地を織れる技術をもっているところもあまりない と考えると、じっくり、回りに耳を傾けながら、楽しみながら進めていきたいと思います。

喫茶店を出た後、路上で写真を取る迫さん。
生地に関心をもっていただけて良かったです。