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2014-12-05

その11:モノづくり魂に火がついてしまったので、アレコレ織ってみる

ヒッコリーの迫さんが大変好印象を抱いてくれたので、もう少し生地を織ることにしました。
作った経糸に対して、最初はほんのちょっとしか織っていなかったので、続きを織ります。

ただ、同じのをそのまま織るだけでは面白くない!
もの作り魂に火をつけたのか、生地風を変えたのも作ってみよう! ちょっと気になる部分があるんだよね??、と社長・職人さんで話をしていました。

生地風をかえる??

織物は経糸と緯糸が交わりつつ生地が作られていきます。
今回は経糸を、平糸(生糸)としていましたし、緯糸も平糸をつかって光沢をバリバリにだそうとしていました。
生地の厚さや表面の肌触りを変えるには、糸の本数や種類を変えればいいのです。
経糸を変えようとすると、もう一度作りなおして、と今までのブログの最初からやり直す事になってしまうので、緯糸を変えて織ってみよう、その風合いを見てみようということです。

緯糸をかえるとどうなるのか?

最初は平糸を使ったので、撚糸をつかってみます。
撚糸とは・・これも専門のサイトに任せた方がいいので、こちら。
簡単にいうと、糸がねじって束ねてあるのです。
このねじってある撚糸を使うことで、精練処理した時にねじりが元に戻る力が働き、表面上に凹凸(シボ)が生まれます。
風呂敷などの「ちりめん」をイメージすると分かりやすいでしょう。
つまり、この糸のねじり方(方向や回転数など)を変えることでいくらでも違う生地を生み出す事ができるのです。

以前、五泉に組合運営?の撚糸工場がありました。しかし、今はありません。なぜかは分かりません。
五泉の機屋(はたや)さん(同業者のこと)でも、撚糸機を持っているところも、持っていないところもあります。

当社は、撚糸機は持っていないので、仕入れをしています。
これは考え方次第ですが、自家撚糸ができれば研究が出来る反面、継続的な維持も必要。
仕入れの場合は、撚糸屋さんの規格次第になりますが、違う所に力をかけられる。
結局は、どこに強みを持つか、というところですので、経営者の方針となります。

今回は、3種類ほど違うものも織ってみました。

織り機から持ってきた生機(きばた)です。精練前なので硬い。

緯糸 その1 (1/3)

緯糸 その1とその2の境目
色が違うのは、糸に色をつけて管理しているから。混在するとマズイので、精練処理をすると落ちる染料を糸につけて混在しないように管理しています。

緯糸 その2

緯糸 その2とその3の境目

緯糸 その3
ビミョーな違い分かりましたでしょうか??
同じアングルで撮れば比較しやすいのですが、、すみません。

精練加工に出す前に、反物をチェックします。生機検反(きばたけんたん)と言います。
社長がチェックしていました。
電気はつけません。外の光の間接光でチェックします。
天気が悪いと検反できません。

精練加工前の規格をチェック。

検反する場所の写真です。

精錬所でどこの品物か分からなくならないように、不滅インク(精練加工で消えない)で、自社の番号をつけます。
分かりやすくいうと、背番号ですね。
当社は18番。
私は勝手にエースナンバーだといっていますが、実際は??笑

精錬所に出荷するものができあがりました。

次回は、練上がった生地の違いを見てみましょうか。

ちなみにですが、ヒッコリーさんの正式法人名は合同会社アレコレ です。